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 当研究室は、エネルギー産生栄養素である「脂質」、特にリン脂質の研究を継続して行ってきました。脂肪酸を脂質として一括りに考えるのではなく、トリグリセライド(中性脂肪)、リン脂質、遊離脂肪酸など分子種ごとに分けて、細胞、動物、ヒトと各レベルの実験を行っています。そして、同一脂肪酸でも分子種が異なれば、機能性に差異があることを栄養学的に検証してきました。
 また、リン脂質の素材として取り扱ってきた、ホスファチジルコリン研究を進める中で、1分子内に塩基であるコリンと脂肪酸が共存し、各々のパーツがどのような生理機能を発揮するか着目するようになりました。この延長線上から最近では、コリン化合物を分子種 (水溶性の物質と脂溶性の物質があります) ごとに捕え、特に、レシチンの名称で知られているホスファチジルコリン (脂溶性) やグリセロホスホコリン (水溶性) 、ドコサヘキサエン酸結合型ホスファチジルコリンに着目しています。しかし、コリン化合物やリン脂質に関しては、詳細な吸収メカニズムやBioavailability、またその機能性もまだ十分に解明されていません。
 そもそもコリン化合物は大豆、卵、牛乳、畜肉など我々の食生活の中で汎用に利用されている食材に豊富に含まれています。また、コリン化合物は、ヒトの細胞膜の構成成分であり、神経伝達物質であるアセチルコリンの前駆体です。更に、ヒトの母乳の中にも豊富に含まれており乳幼児の成長、特に脳の形成、発達には欠かせない物質であることが指摘されています。
 2001年、既にアメリカではFood and Drug Administrationが「コリン」をビタミン様物質として認めており、ライフステージに応じて摂取基準が定められています。https://www.fda.gov/food/food-labeling-nutrition/nutrient-content-claims-notification-choline-containing-foods しかし、日本では機能性食品素材としての研究は殆ど行われていません。
 当研究室では、2040年 (?) の日本人の食事摂取基準に「コリン」の項目が掲載させることを目標に掲げ、研究に取り組んでいます。我々の取り組んでいる研究テーマにご興味のある方は、是非Research Descriptionをご覧願います。

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    2024年3月15日(金)
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    2024年1月1日(月)
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